会社で働くとき、1か月あたり〇万円や1時間あたりいくらなど、あらかじめ「お給料はいくらか」を会社と働く人との間で契約(約束)します。
でも、1か月働いてお給料をもらうとき、契約で決まったお金をすべてもらえるかというと、そうではないんです。実際には、お給料から社会保険料や税金など社会を支えるために必要なお金が差し引かれて、残った分を受け取ることになります。そのため、はじめて給与明細を見て「思ったよりもらえない」と残念な気持ちになる人も多いようです。
今回は、給与明細からわかる「お給料から引かれるお金」について見ていきましょう。
ゆうくんお父さんが紙を見ながら「いつ見ても、給料から引かれるお金が多くてまいっちゃう」って話していたんだけど、お給料から取られちゃうお金があるの?



そうだよ。会社はお給料を渡す前に、社会のために使われるお金などを先に引いておくんだ。そして残ったお金が、働く人が自由に使えるお金として渡されるよ。
ゆうくんのお父さんが見ていたのは、きっと「給与明細」だね。どんなことが書かれているのか説明するね。
給与明細の「支給」と「控除」
働くと一般的に毎月お給料をもらいますが、そのとき会社から配られるのが「給与明細」です。
給与明細には、その月の勤務日数や勤務時間などお給料の計算に必要な情報と、支払われるお金の内訳が載っています。
下の表のような「支給(しきゅう)欄」と「控除(こうじょ)欄」です。


支給欄:会社から支払われるお金の内訳
支給欄には、会社と結んだ約束に基づき、「今月はこれだけの給与を支払います」と決められた項目の合計額が記されています。基本となる月々のお給料(基本給)に加え、規定より長い時間働いた場合にもらえるお金(残業手当)、さらに通勤に必要な交通費(通勤手当)などが主な内訳です。
控除欄:差し引かれるお金の内訳
一方の控除欄には、本来支払われるはずのお金から差し引くことが法律によって定められている項目が並んでいます。その内訳を詳しく見ていくと、大きく分けて「社会保険料」と「税金」の2つに分類されます。
・社会保険料
健康保険料や厚生年金保険料、子ども・子育て拠出金、雇用保険料などがあり、40歳を超えると介護保険料も加わります。
・税金
国に納める所得税や、住んでいる自治体に納める住民税が引かれます。
この他にも、自分で財形貯蓄や確定拠出年金(iDeCoなど)といった積み立ての制度を利用している場合は、その分もお給料から差し引かれることになります。
支給欄の合計金額ー控除欄の合計金額=差引支給額(実際に口座に振込まれる手取り金額)
引かれているのは「みんなでくらしを支え合うために欠かせないお金」
お給料から引かれるお金はあまり少なくない金額のため、「こんなに引かれて損した気分」と感じる人も少なくないようです。でも、社会保険料も税金も、みんなが安心してくらしていくためになくてはならないお金です。
社会保険料はみんなが病気やケガなどの治療を受ける時や、働けなくなって生活に困ってしまうときに助けてくれるお金です。税金は、普段何気なくみんなが利用している道路や公園を維持するために使われたり、学校や公共サービスのために使われたりしています。
社会を支えているのは、みんなが出し合っているお金のおかげなんです。お父さんやお母さんたちが働いて稼いだお金がどのように使われるか、考えるきっかけにしてくださいね。

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